楽園ブログ

「いつも心に太陽を!」そんな気持ちで感じたことを綴っています。

やっぱり運動会は良いという話!

運動会シーズン真っ只中ですね!

今年も運動会シーズンがやってきましたよ。今年は天候が安定せず、週末には台風というようなこともあり、休日開催を予定していた学校も平日への延期を余儀なくされたところが多いようです。わたしの勤務する事業所の道を隔てたところにある中学校も先日の月曜日に晴れて運動会となったようでした。コロナの影響で制限されたからでしょうか、平日だからでしょうか、保護者の姿はまばらでなんだか寂しい感じもしましたが、今年も一生懸命頑張る姿をベランダから眺めることができ、とても幸福なひとときを過ごすことだできました。不思議ですね。縁もゆかりもない子どもたちです。でも、その頑張る姿を見て、自然と応援したくなる温かい気持ちに満たされるのです。今日は休憩多め!、わたしにとってそんな一日になりました(*'-')。

今も思い出す運動会の光景!

運動会と言えば、長縄跳びやダンス、玉入れなど様々な演目がありますが、やはり何と言っても徒競走とリレーがメインですよね。今はもうないのかも知れませんが、以前小さな子どもたちに順位をつけることに否定的な意見が強まり、大きな差が出ないように同じくらいの走力の者たちだけでレースをするよう工夫(操作?)したり、走る競技そのものをとり止めたり、挙げ句の果てには皆で手をつないでゴールしたりなど、よく分からないことが行われていると聞いたことがあります。同じ走力の子どもたちだけ走るというのはある程度いたしかたない気もしますが、でも、やはりそれは違うんじゃないかな、という気がします。運動会の競争でビリになることは確かに辛い経験です。それを両親が見ている中で、となればなおさらです。よく分かります。わたし自身その経験者だからです。一生懸命走りましたよ、わたしなりに。でもどんどん差は広まるばかりで、ほんとうに悔しかったですよ。ゴールして振り返ったとき、父親と目が合ったことは今も鮮明におぼえています。半世紀も前のことなのにですよ。傍らに母親もいたはずですが、とてもそちらを見る勇気はなかったです。それはわたしの中の黒い記憶です。運動会というと、何とも表現しようのない、焦燥感に似た複雑なイメージ、感情に囚われるのはおそらくこうした経験からでしょう。

運動会の奇跡!

三時の休憩のときいそいそとベランダに出てみると、ちょうどリレーの最終組が位置についたところでした。女子のリレーでしたが、若い先生のチームも参加していました。中学生ですから、男子の組では流石に先生方も厳しいということでしょうか。スタートすると、やはり先生方は全員男性だからでしょう、すぐに先頭になりました。それから3人目くらいまでは先生を先頭に良いレースが続いていたのですが、最終周の後2人のところで素晴らしい展開が起こりました。先生チームのすぐ後を走っていたチームの生徒さんが驚異的なスピードで先生に迫ると、先生も負けじと頑張りましたが、コーナーできっちり外側から抜き去ったのです。おそらく陸上をやっている生徒さんなのでしょう。ほんとうに見事としか言い様のない走力、そして無駄のない美しい走りでした。グランドにいた数百人はその劇的な展開に一瞬言葉を失い、そしてやがて大きな歓声を上げたのでした。放送していた生徒さんが、「6組団が先生を抜きましたっ~!」と絶叫していました。

やっぱり運動会は良いという話!

ほんとうに奇跡のような瞬間でしたが、実は運動会では決してめずらしくないことですよ。しかし、大事なことは、先生を抜き去るようなことは、たとえ努力や練習を積み上げたとしても誰もができることでは決してない、ということだと思います。そして、それは他の競技でも同じです。ある者は、バスケットボールで類い希なるスピードを見せるかもしれないし、一生懸命練習してバットを振ったら甲子園でホームランということもあるでしょうし、勉強なら、中学生ながら「大学への数学」や「チャート式」を難なくクリアしてしまうこともあるでしょう。いずれも、与えられた能力を自らの努力で開花させた結果ですね。自分にないものを持っている、わたしたちは、ついつい複雑な思いに囚われてしまうものです。人間だから、妬みのひとつも言いたくなるものです。悔しい思いを何度も何度も経験してきたわたしです。それを否定はしません。でも、鍛え抜かれた身体で先生を抜き去るその姿への感動は、もっと、もっと大きいものです。それは少し大げさですが、人間のもつ素晴らしさに対する感動だからです。運動会は、そんな大切なものを思い起こさせてくれるもの、やっぱり運動会は良い、そう思うのはわたしだけではないでしょう。

いつも心に太陽を