楽園ブログ

「いつも心に太陽を!」そんな気持ちで感じたことを綴っています。

緑内障の治療始めました2 眼圧上昇!

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緑内障の治療始めました!

世間では新型コロナ感染者が再び上昇に転じている、との見方が広がっているところ、はなはだ勝手ながら、わたしには個人的にもう一つ上昇し始めてしまっている厄介な数値がありますよ。それは、ここ数ヶ月取り組んでいる緑内障治療で測る「眼圧」です。昨年の人間ドックで眼圧が高いので再検査を、というご指摘を受けたわたしは、本当にしぶしぶ眼科に赴いたところ、両眼とも28㎜Hgという極めて高い数値をたたき出してしまい、敢えなくわたしは緑内障治療を始めたのでした。f:id:rakuenblog:20220401165516j:plain

眼圧再び上昇!

処方された薬は、「エイベリス点眼液0.002%」というもので、かの有名な名門、参天製薬によるものですよ。実は、点眼を始めて3週間で薬の効果の確認のために、眼圧を測定したところ、両眼とも18㎜Hgと順調に下がり、薬との相性も良いようですね、なんてお医者にも褒められて、有頂天でいたのですが、その2ヶ月後の今日、揚々と赴いた再々検査でなんと、右眼19㎜Hg、左目21㎜Hgと再び上昇に転じてしまいましたよ。通常眼圧は、一般的に10㎜Hg~21㎜Hgということなので、今回の数値は境界値ではあるのですが、きっともっと下がっているよ~、みたいな期待でいたものですから、思い切りショックでしたよ。お医者にも落胆の様子が見られ、なんだか親の期待にこたえられなかった通知票を手にした子どものように気持ちが落ち込んでしまいましたよ。

アドヒアランスはビンビンだぜ!

医療従事者と患者が病気の治癒という目標を共有し、相互理解の基に患者自身が積極的に参加し、主体的に治療を受けることで、より高い治療効果を目指すことを「アドヒアランス」と言いますが、緑内障の治療にあたって、来学期の成績上昇を心に期する小学生のように、わたしの決意は今燃え上がっているのですよ。緑内障が今もなお、失明原因のトップのようですし、また、損なわれた視神経が回復することはなく、進行を遅らせることが何よりも重要、ということになれば、否が応にもモチベーションは爆上がりですよ。わたしのように、「エイベリス」片手に闘志を燃やしている人はけっこういらっしゃるのではないでしょうか。勝手ながら、一緒に頑張らせてください~!

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習慣が変われば人生が変わる!

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わかっているのにできない自分は弱い人ですか?

遠からず還暦をむかえるわたしですが、今現在は、国家資格「キャリアコンサルタント」取得のため受験勉強中であります。正直この年度末は、あまりの忙しさに全く勉強ができていません。でも、本当に仕事が忙しいから勉強できないのか、どんなに忙しくても30分くらいできるではないか、それを思うと、正直なところ、『自分は弱いな』と痛切に感じますよ。いつもいつも言い訳ばかりで、われながら嫌になります。しかしながら、思うように自分をコントーロールできない、こんな思いは多くの人が抱いていることだろうとも思うのですよ。そうです、頑張らなければいけないとわかっていても、ついついゆるく過ごしてしまう、みたいな「困り感」は、実は多くの人が経験しているのではないでしょうか。今回は、そんな「困り感」について考えてみたいのですよ。

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人間はなかなか変われない!

世の中には、目標を立てたら、それに向かって自分をコントロールして邁進できる人がいます。だから、人はそれができない自分を、ついつい「弱い」とか、「根性がない」とか思ってしまうものです。でも、脳科学の知見によれば、それって、本当は精神論ではないかも……、という考え方にも至ります。それは、人間の脳は、自身の生命の維持こそが第一であり、生命が危機にないかぎり(死ぬことがないなら)現状のままでいいではないか、と考えてしまうものらしいのですよ。ですから、脳科学に従えば、資格試験には合格したいけれど、ダメだったからといって命まで取られることはないのだから、脳は無理して頑張ろうとはしない、というのがどうやらフツーであり、正解なのです。そうです。頑張れない方が生き物としての私たちにとっては自然な時もある、ということなのです。このような考え方は、取り扱いに十分な注意が必要ですが、とても重要ですよね。特に、わたしもそうですが、何らかの対人支援に携わっている人間にはこの認識は必要です。支援や相談に携わっていると、こんなに悲惨な状況なのに、なんでこの人変わろうとしないんだろう?という場面にたくさん遭遇するからですよ。この認識なくして、受容も共感も厳しいですからね。

脳は簡単に騙される?

では、そんな私たちの脳の前では本当に為す術はないのか、という話になりますよ。これがまた面白いところなんですが、「為す術」はけっこうあるみたいなんです。それは、私たちの脳は、意外と、というか簡単に騙されてしまうものだということなんですよ。私たちには、騙されやすい脳を意図的に騙し、自分自身を変えていく方法がいくつかあるのです。その一つは、視覚的なイメージで常に変わりたい自分を確認しながら物事に取り組む、というものですが、これについてはすでにブログで取り上げたので、ここでは、もう一つの「習慣を作って自分を変える」ことについて考えてみます。

rakuenblog.hatenablog.com

習慣が変われば人生が変わる!

心が変われば行動が変わる。

行動が変われば習慣が変わる。

習慣が変われば人格が変わる。

人格が変われば運命が変わる。

これは、豊富な心理学での知見を基盤に、観念的な議論に終始して現状を打開できない形而上学を批判し、「行動」を重視する「プラグマティズム」の流れを生み出したイデオローグであり、まさに泰斗である、20世紀を代表するアメリカの哲学者「ウィリアム・ジェームズ」の名言です。多くの人が一度は耳にしている有名な格言であります。ジェームズは、「人間は習慣の塊である」という興味深い言葉を残しています。これは、人間を作るのは、「強い意志」などではなく、行動によって創られる「習慣」である、ということです。勉強しなければならないのに、なかなかできない自分がいる。頑張らなければならないと自分でもわかっているのに、頑張りきれない自分がいる。こんな経験は、誰にもあるものであり、人はそれを「意志の弱さ」と考えがちです。しかしそれは、「習慣」ができていないだけではないか、というのです。大事なことは、あれこれ頭で考えてばかりいないで、少しでも行動を起こして「習慣」を作ること、すぐに習慣化することが難しいなら、「習慣」を作るために自身の環境を整えて行くことが必要であるということです。もしウォーキングを「習慣」にしたいなら、「強い意志」を持ちましょうではなく、それがなるべく「習慣」になるよう、運動靴を玄関に置き、すぐに着替えられるようジャージも側に掛けておく、みたいなことが大切なのですよ。もちろん個人差のあることですが、大概のことは、3週間続ければ苦にならなくなり、3ヶ月続けることができれば、もうそれをしないことの方が気持ち悪いくらいになるようですよ。そうなればしめたものです。脳はまんまと騙され、それが当たり前の自分になっていくのですよ。すべてこのように進められるほど私たちの心は単純ではありませんが、少なくとも自分の弱さに自分自身で必要以上に苦しむことだけは回避できるのではないでしょうか。

f:id:rakuenblog:20220330134133j:plainもうすぐ新年度です。勤務先の桜も愈々うつくしく咲き誇る頃となりました。弱い自分に自ら嫌になる前に、少しでも「行動」を起こして勉強を「習慣」とし、自分自身を成長させようとひそかに企むのはわたしですよ!

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いつも心に太陽を

本社勤務の思い出!

今週のお題「デスクまわり」

経験できてよかった!

支社勤務が長くなっているわたしですが、10年ほど前まで5年間だけ本社勤務を命じられていた時がありましたよ。管理職を含めてみんなでゆるーく、楽しくやっている支社勤務から、ビルの中の広大なフロアで、みーんなでだまーって、パソコンぱちぱちやっている本社勤務となった時はもう嫌で嫌で大変でしたが、わたしも定年を一年後に控え、今思えばあれも良い経験と思えることがたくさんありましたよ。何といっても、自分がずーっと取り組んできた仕事の全体像を把握できたことですかね。自分が送った仕事が最終的にこんなふうに処理されていくんだな、という納得感がありましたよ。でも、一番の収穫は、本店勤務をずーっと続けて出世街道をばく進している人々にたくさん出会えて、如才ないところ、コミュニケーション力のあるところ、計算高いところ、細部にまで気を抜かないところなど流石にやるなっ、と思うとこはあるにしても、彼らも自分と同じ普通の人間なんだな、と知ったことですよ。支店にいて人物の噂だけを聞いていると、なんだか神様みたいな印象を持っていましたからね。彼らも似たような大学を出て、同じ試験を受けてキャリアをスタートさせているに過ぎないという当たり前なことを確認できたことがとても良かったように思います。

デスク下の2リットルペットボトル!本社のフロアはとても広くて、係長を中心とした係のシマが何列もあるのですが、あるとき、わたしのいたシマの3列くらい後方から、「トクトク、トクトク」というまるでお酒をコップに注ぐ様な音がしばしば聞こえるようになったのです。あんまり「イイ音」なので、何日間か聞いては一人でいろいろ想像して楽しんでいたのですが、違う係の方に用もなく行くわけにもいかず、しばらくは謎のままでした。でも、流石に気になるものですから、ひとつ先輩に「あの音、何ですかね?」って、聞いてみると、「おもしれえから、見て来いよ」ってことになり、わたしが勇気を出して見に行ったのでしたよ。すると、ある人のデスクの下に、まるで隠しているかのように、人目につかないように、ラベルをはがした2リットルのペットボトルに水と思われる液体が置かれていたのでした。どうやら、当人は痛風をかかえ、毎日何リットルも水を飲み続けているようなのです。身を屈めて、人から見られないように湯飲みに水を「トクトク」注いでは飲んでいたのですね。いやいや、出世を賭けて本社で頑張り続ける男の姿がそこにはありました。なんだか、凄いもの見ちゃったな、という気がしましたよ。風のたよりでは、彼はそのまま出世街道を順調に進み、今は本社の部長職にいるのだそうですよ。今は個室ですから、周囲を気にせずに思い切り「トクトク」やっているのでしょうか。立場はずいぶん違いますけど、身体には注意したいものですよ。

いつも心に太陽を

『シャインマスカット』に挑戦!

『シャインマンスカット』できるかな?

暖かい日和が続きますね。年度で仕事をしている私は、年度末の様々な業務に追われてしまい、なかなか試験勉強など、自分の時間が持てないでいたのですが、三月末の土曜、日曜はとりあえず仕事が一段落したので、前々から計画していた家庭果樹園に挑戦しましたよ。いくつかの種類を植える予定ですが、何といっても今回の目玉は『シャインマスカット』ですよ。

ビニールハウスのビニール張りをやってみましたよ!

無論兼業ですが、亡父は、生前は米作りを行っていましたので、わが家には、育苗などに使用したビニールハウスがあったのですが、わたしは仕事の忙しいのを言い訳に米作りをしていませんでしたので、しばらくの間、ビニールハウスは骨組だけの「ハウス」になっていました。今回、『シャインマスカット』などの、いわゆる「蔓系」の果樹に挑戦するには雨除けのハウスが必要ということで、部分的にですが、初めてビニール張りをやってみましたよ。お天気はまあまあでしたが、風の強い日でしたので、素人にはキツかったですね。一所を留めてピンと張ってから反対側を留めようとすると、風に煽られて最初に留めたところが風に靡いてしまう、という「ドリフターズ」みたいなことを何回も経験して、半べそで何とかやり切りましたよ。

シャインマスカットは土づくりから!

『シャインマスカット』作りには、プロ農家のYouTubeがとても参考になりました。プロの栽培家が、家庭でもできるように、ホームセンターで用意できる苗木や土づくりの材料を使って実演しているので、とてもよかったです。パーライトやバーク堆肥など、材料は全く同じようにやってみましたよ。

いざ植え付け!

以前、『ポロたん』という栗の苗木を植えたことがあり、その時もちょードキドキしたのが、買ってきた苗木をポットから外して、土を落として根をほぐして、その根をなるべく重ならないように広げて植えるという作業ですよ。素人としては、ポットから外したら、そこにしばらくの間「慣れ親しんだ(?)」土があるのですから、そのまま植えた植えた方が良いのでは?、という気持ちが強いのですが、どの苗木植えの動画でも、根をほぐして放射線状にして土をやさしく掛けていく、みたいな感じでやっているので、おっかなびっくり、わたしもそれに倣いましたよ。本当に大丈夫なんかいな~という気持ちは残りますが、思い切ってやりましたよ。いやぁ~、それにしてもけっこうな重労働でした。日曜日のわたしの体力は完全に崩壊しましたよ。でも、このすがすがしさはなんなんだ~、って感じで、最高の休日になりましたよ。たのしみだ~!

いつも心に太陽を

やっぱりメンタルが大事ですよね!     「神メンタル 『心が強い人』の人生は思い通り」

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やり方を間違えている?

学習塾のキャッチコピーに、「実力のつかない方法で勉強していませんか?」というようなものを見ましたよ。あなたは、勉強のやり方を間違えている、ウチの塾に来れば力を伸ばす勉強法を教えるので、成績が上がりますよ、みたいな意味ですよね。まぁ、わが子の成績にどうも満足できていない保護者の方は多いでしょうし、たいていの場合、自分の子は勉強のやり方さえ分かればきっと成績も上昇するに違いない、みたいに考えていると思いますので、「やっぱり塾に行かせようかしら」みたいにな感じになる人もいるでしょう。このコピーはきっとある程度は効果はありますよ。そして、わたし自身も現在は「国家資格キャリアコンサルタント」を取得するべく、養成講座を終えて一応「受験期」にあるので、少し敏感なのですよ、こういうのに。効果的な学習法みたいなのがあればぜひ知りたいと思いますもの。

もちろん、何かをなし遂げるには手段が大事という認識は基本間違ってないと思うのですよ。それはそうなんですが、最近本を読んでいたら、手段はあまり重要ではない、みたいな凄いことが書いてあって、へぇ~ってビックリすると同時に、なるほどなぁ~、そうだと思った~っていう学びがありましたので、今回はこれについて考えてみたいのですよ。今回参考にしたのは、超ベストセラー、星渉さんの「神メンタル 『心が強い人』の人生は思い通り」ですよ。「神メンタル」ってなんだか凄そうですよね。

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え~っ?「やり方」は重要じゃないの?

で、「手段」より大事なものって何?っていう話ですよね。それが、「目標」と「メンタル」なんですよ。まず、手段より目標の方が大事という話からすると、それは、目標次第で手段なんていくらでも変わるものだから、ということのようですよ。つまりですね。受験勉強なら、偏差値を「5」上げるのと、「10」上げるのでは、毎日の勉強の仕方、いや生活に対する考え方まで全部違ってくるというのですよ。確かにそうですよ。偏差値を「10」も上げなければ合格できない大学を目指すのと、「5」上がれば合格できる大学を狙うのでは、やり方が同じはずがないですよね。だから、まずは自分の目標をできるだけ具体的に、きちんと見定めていくことが大事になる、ということですよね。そして、次に大事なのが、目標が明確になったら(分析できたら)、そこに向かって突き進んでいくために必要なものは、強い「メンタル」である、というのですね。現在は、オリンピックのメダリストたちに専属のメンタルトレーナーがついている、なんてことは珍しくない時代ですよ。わたしは以前、Jリーグのチームでスポーツメンタルトレーナーを務めている方の講演を聴いたことがあるのですが、一流のアスリートがその持てる実力(パフォーマンス)をすべて発揮するにはメンタルの安定が欠かせないそうです。手段よりもメンタルが大事、という話には十分納得できるのですよ。

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厄介なのは「脳」ですよ!

でも、このメンタルというのがとても厄介なんですよ。なぜなら、強い気持ちで臨むことが大事といっても、それは脳の話だからですよ。脳については、最近になってとても面白い知見が次から次へと明らかにされていて、今本当に面白い分野ですよね。少し前までは茂木健一郎さんがほぼ「一強」で有名でしたし、現在は、何といっても中野信子さんでしょうか、脳について最新の知見をわかりやすく披露してくれるのでとても楽しいですね。

さて、われわれの「脳」の何が厄介なのかっていうと、脳は、何よりも「生きていること」、つまり生命の維持を第一とし、生命が危機にない限り簡単には変わろうとはしない、ということですよ。だから、〇〇大学に行くぞ~みたいな目標を立てて、頑張ろうとしても、みんなすぐに続かなくなって、いわゆる「三日坊主」になるのですけど、脳科学からすればそれが当たり前なのであって、ずーっと頑張れちゃうほうがおかしいということなのですよ。全くなるほど~っていうことですよね。生きていられるなら、変わる必要なし、ということですよ。

f:id:rakuenblog:20220320163253j:plainでも、じゃ、みんながみんな、元のままの自分でい続けるのかっていうと、決してそんなことはないわけです。目標達成のために自分を大きく変えて進んでいる人もたくさんいますよ。その違いな何なのか、というと、ここが脳の最も面白いところで、脳は意外と、というか結構簡単にダマされてしまうものなんだということです。変わろうとはしない脳をダマして自分を変えていく方法はいくつもあるようですけれど、何といっても効果的なのは、目標があるのなら、達成できていないうちから、自分がそうなれたかのようにイメージして生きる、というのがあるようですよ。大事なのは、脳にイメージを焼き付けることですから、目に見える形で毎日、毎日目標を達成する自分を脳にイメージとして焼き付けていくと、知らず知らず脳もそのように変わっていくというのです。大学受験なら、大学の前でほほ笑む自分の姿を合成でもいいから作って毎日それを見ながら勉強するみたいなことになると思います。そういえば、「〇〇大学合格!」みたいなのを紙に書いて勉強部屋に貼っておく、みたいなのがクラシカルな受験勉強のスタイルにはありますけど、あれは単なる根性論じゃなくて、脳科学の知見に基づいたものだったということになりますね。わたしはそこまで想像して、なるほど~って、笑ってしまったのですよ。わたしは、7月に「キャリアコンサルタント」試験に臨みます。どんな自分をイメージしようかと今からワクワクですよ。

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キャリアコンサルタント勉強中ですよ!〈第16回〉『エンプロイアビリティ』

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人生100年時代』の到来!

「Society5.0時代を切り拓く人材の育成」(一般社団法人日本経済団体連合会)によれば、わが国では「人生100年時代」の到来により、職業人生が長期化し、キャリア・トランジションを経験する働き手が増えていくことが予想されていますが、人生100年時代の到来を待つまでもなく、現在でも転職は大きなトピックとして、様々な形で私たちの生活の近い位置にあるものです。わたしは、大学卒業後に就職した先で、数度の転属は経験したものの、これまでずっと同じところに務めてきましたので、転職には縁がありませんでした。このたび、キャリアコンサルタントの資格を取得しようと考えたのは、自身の定年を意識し、初めて転職(正確には違うけど……)について考え始めたからでした。

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さて、転職経験のないわたしが、転職についてぼんやりと思っている印象は、「決して甘いものではない、能力があっても十分に評価されず、給与面では大きく下がってしまうことも多いので、生涯賃金等を考えると、軽々に仕事を変わるもんじゃない」というかなりネガティブなものでした。おそらくは、昭和一ケタ生まれの両親の教えがその基盤になっていると思われますよ。知人が転職でかなり恵まれた環境を手に入れたという情報にも時折ふれましたが、基本的に転職に対するイメージはあまり良くなかったように思います。何よりも、所得が下がってしまう、という意識が強かったように思うのです。しかし、なんとなくそうなんだろうな、という気がしていたわたしですが、現在「キャリアコンサルタント」の勉強をする中で、なるほど、それはそうだよなぁ、と思う学びがありましたので、今回はそこを考えてみようと思います。

『エンプロイアビリティ』を知っていますか?

『エンプロイアビリティ(Employability)』とは、Employ(雇用する)とAbility(能力)を組み合わせた言葉で、「労働者として雇用され得る能力」や「継続して雇用されるための能力」のことです。「エンプロイアビリティ」に含まれる能力とは、専門知識や実務能力、対人関係の構築能力、コミュニケーション能力、仕事に対するモチベーションなど、多岐にわたるとされています。詰まるところ、企業が賃金を払って雇いたい能力、みたいなところでしょうか。もちろんこれはあたりまえなことですよ。お金を払う価値のない人を企業が雇用するはずありませんからね。でも、ここをよく見ていくと、会社を変わると、給与が下がってしまう仕組みがわかってくるのですよ。

「労働移動を可能にする能力」!?

キャリコンの勉強をしている人で、見たことのない人はいないものに以下のようなものがありますよ。一般的な人のエンプロイアビリティの構成をわかりやすく示したものです。AとBとCを合わせてエンプロイアビリティと呼ぶのですが、それが要素に分けて考えているのですね。

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注目すべきは、黄色く塗られたところ、「労働移動を可能にする能力」ですよ。わかりやすく言えば、この部分は、たとえ会社を変わっても、生きてくる能力ということです。ふつう長年同じ会社に勤めていれば、その会社での仕事に対応する能力を自分で身につけたり、会社から支援を受けて、研修などで身につけることになりますから、上の図のようなエンプロイアビリティになるのが当然と言えば当然ですよ。でも、これだと会社を変わったら、Aの部分しかもって出られないわけですから、面積が小さくなっている分、所得が下がってしまうのは仕方ないですよね。でも、世の中には、本人の自助努力により、様々な能力開発や職能成長を遂げて次のような状態になっている人もいるのですよ。

f:id:rakuenblog:20220316154728j:plain違いがわかりますかね。Aの部分が大きく成長しているのですよ。資格などを取得して専門的な知識を高めたり、高いコミュニケーション能力や人間関係構築能力を発揮して広い人脈を持っていたりと、たとえ会社が変わっても給与を下げられることなく、むしろ上がってしまうくらいの自助努力をすること、なんだかとてもたいへんなことですが、これができていれば転職は決して不利ではないと誰にもわかりますよね。そうです、転職が本人のステップアップにつながるかどうかは、運などではないのです。あいつ、転職先の業績が急激に伸びて、本当にラッキーなやつだよな、みたいな言い方をされる人いますよね。なかには、本当にラッキーな人もいるかも知れませんが、多くは、Aをちゃんと大きくするために、自分で努力をしてきた人なんだと思います。

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労働者の職業能力を向上させることが労働者の地位の向上と職業の安定につながり、経済と社会の発展につながっていくとした「職業能力開発促進法」は、キャリアコンサルタントにとっては最も重要な法律のひとつですが、ここで求められていることは、労働者自らが自身の職業能力を向上させるために取り組まなければならないのであり、事業主は労働者の職業能力を向上させるために様々な方向から支援を行うということです。人生100年を生きていく、ということは、労働者一人ひとりが自らの責任で、自身の能力を高めながら生き抜いていく時代でもあるのですよ。国が「キャリアコンサルタント」を国家資格化したのも、わが国がこれから直面する時代の厳しさを十分に考えてのことであることは言うまでもありませんね。少し大げさに言うと、少子高齢化の最先端を行くわが国の本当の国力が、これから試されていくと言っていいのではないでしょうか。みんな、覚悟はできているかな?

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春 卒業に寄せて……

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朝日に輝く道

すっかり春らしくなってきましたね。とある地方都市のわたしの自宅は、殊の外寒かった冬のせいか、梅の開花が遅れに遅れていたのですが、ここ数日でようやく咲きほころぶ頃となりましたよ。今日は、わたしの勤務先の近くの中学校では卒業式が行われるようで、校門前の大きな立て看板が朝日に輝く傍らを歩いてきましたよ。このあと、晴れ晴れとした面持ちの卒業生と保護者の皆さんがやってくるんだろうな、特段わたしには係わりのないことですけれど、とても幸せな気分で勤務に就きましたよ。f:id:rakuenblog:20220311102018j:plain

卒業に寄せて……

卒業式で思い出すのは、わたしの子どもが中学を卒業する頃に流行っていた、「かりゆし58」の曲、「さよなら」ですよ。

 懐かしい歌が聴こえてきて 思い出が駆け巡る

 移りゆく季節を 刻々と刻む時計の針は止まらないけれど

 命は始まった時からゆっくり終わっていくなんて信じない 

 僕が生きる今日は もっと生きたかった誰かの明日かも知れないから

この部分がとても好きです。すこし大げさな言い方になりますが、人が生きる意味が、わずか4行にすべて込められていると思うからですよ。

なぜ人は生きるのか……

例えば、自分が本気で取り組んでいた部活動で、努力が報われてスタートメンバーに選ばれたら、同じように強い気持ちでポジションを競ってきた友人のことを思えば、自分でも信じられないくらいの湧き上がるパワーで試合に臨むことができますよね。一緒に頑張ってきた友人のことを思えば、それは当然ですし、もっとわかりやすく言えば、それはベンチの友人と一緒に戦うという意味ですよ。チームワークというものの原点は、そこでなければスポーツの素晴らしさはわかりませんよね。

さて、学校を卒業し、社会に出て行く、上級の学校に進学していく、ということは、程度の差は無論あるにしても、そこにも何らかの選抜があったはずですよ。つまり、卒業生たちが春から座ることになる、その「席」は、実は強い気持ちでそれを目指していたけれども、かなえられなかった誰かの「席」だったかも知れないのです。部活動のスタートメンバー決めとの違いは、私たちがその誰かのことを知らないだけですよ。その人がその「席」を目指してどんなに努力してきたか、どんな思いで挑んできたか、そしてそれがかなえられなかったときの悲しみとか、そんなすべてを知らないだけですよ。そんなふうに考えると、熟々人間は、一人で生きているようで、絶対に独りで生きてはいないんだな、一人で歩いているようで決して独りではないんだな、と強く思うのですよ。また、毎日を大切に生きようと心に刻むのですよ。そして同時に、生きていること、は素晴らしいことなんだ、とあらためて痛感するのです。

窓際によって外を見やると、保護者の方々が校門に入っていくのが見えますよ。体育館の脇では、緊張した面持ちで入場を待つ子どもたちが整列し始めたようです。素晴らしい卒業式になりましたね。本当におめでとう!

f:id:rakuenblog:20220311101627j:plainいつも心に太陽を