楽園ブログ

「いつも心に太陽を!」そんな気持ちで感じたことを綴っています。

定年まで1年を切りました!② 再び『ブリッジズのトランジション理論』

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ブリッジズ再登場!

わたしは現在、7月3日から行われる「国家資格キャリアコンサルタント」受験に向けて、日々の仕事に追われながらも鋭意努力中ということになっていますよ。何でもそうでしょうが、勉強の過程での発見にはとても興味深いものがあり、人生の転機を乗り越える理論としての「トランジション理論」もその一つで、以前のブログでは、わたしにとっての少年の日の憧憬である、民話「三年寝太郎」の再発見について書いてみました。さて、そんな中、前回のブログで定年まで残り1年を切ったわたしが、感傷的かつ情緒的に自分自身を内省したことをきっかけに、再びトランジション理論としての「ブリッジズ」について、新たな学びがありましたので今回はそれについて考えてみることにしましたよ。

f:id:rakuenblog:20220418124957j:plain「終わらせること」の大切さ!

ウィリアム・ブリッジスは、人生の転機のプロセスを「終焉」「中立圏」「開始」の3つの段階に分けて、それを乗り越えていく方法を提唱した人ですよ。人生の切り替えをなんとなく行うのではなく、終焉をしっかりと自身の中で受け止め、現実から逃げることなく自分と向き合うことで、新たな始まりを進めることができる、と考えたのです。これは、3つの過程を、ごまかさずにしっかり通過していくことで、新たな始まりの中で感じる抵抗にも対処していける、ということだと思います。

今回特に注目したいのは、「終焉」です。キャリア理論を学んでいない人からすれば、何か新しいことを始めるのだから、何かが「終焉」を迎えるのは、「当たり前じゃん!」てなことになりそうですが、実はここがやっぱ重要だな、という話ですよ。

「未練」という言葉があります。諦めなくてはいけないのに諦め切れない気持ちのことで、また、諦め切れない気持ちを引きずることを指す言葉ですよ。恋愛を例に考えるといちばんわかりやすいですかね。その相手との間には、もう一切の希望がないのに、いつまでも引きずって新しい展開(新たな恋愛)に向かっていけない、みたいなことでしょうか。こう考えると、きちんと「終わらせること」の重要さがわかるというものです。これが生煮えであったり、自分をごまかしているだけだと、結局新しい出発ができない、上手くいかない、という考え方には誰しも納得だと思います。f:id:rakuenblog:20220418124513j:plain本当に終わらせるということ

ブリッジズは、「終焉」を4つの要素でとらえました。それは、「幻滅」、「離脱」、「方向感覚の喪失」、そして「アイデンティティの喪失」です。つまり、対象について、幻滅し、離脱するだけでは「終わらない」と考えたのですよ。さらに、「方向感覚の喪失」、「アイデンティティの喪失」まで経験して初めて「終焉」になるということなのです。ぶっちゃけてしまえば、「自分がどうすれば良いか解らない」なかで、「それまでの自分自身が失われる」ことこそが「終わる」ということなのだというわけです。恋愛でいえば、どうして良いか解らない段階を経て、自分が自分でなくなる、ような経験なくして新たな恋愛などあり得ない、ということですよ。

前回のブログでは、定年まで残り1年を切ったというその事実に対して、わたしは極めて感傷的になってしまいました。これは、わたしに自分が自分でなくなる覚悟など到底できていなかったことを物語っているように思います。「あ~、終わるんだなぁ~」なんて言いながら、自分自身と正対していなかったということでしょうか。本当の意味で、わたしに新たな出発があるのか、そして新たな出発に立ち向かっていくことができるのか、どうやらそれは、きちんと自分と向き合い、未練を捨て、自己解体できるか、ということになるようなのです。いやはや、やっぱりたいへんな一年となりそうですよ。

f:id:rakuenblog:20220418124656j:plainいつも心に太陽を