楽園ブログ

「いつも心に太陽を!」そんな気持ちで感じたことを綴っています。

キャリアコンサルタント勉強中ですよ!〈第7回〉

ハーズバーグの二要因理論を知っていますか?

公認心理師の試験勉強中にも出てきた、「ハーズバーグの二要因理論」、人のキャリアを考えていく上で、本当に重要な理論ですよ。心理学を学んでいると、たくさんあることですが、人間って、本当に面白いな、と思わせてくれるものなんです。

「ハーズバーグの二要因理論」とは、心理学でいうところの、いわゆる「動機付け理論」というやつで、仕事をする上で、人はどんなことが満足の要因となり、逆に不満の要因となるのか、を探ったものです。

ハーズバーグが行った調査は、約200人のエンジニアと経理担当事務員に対して、「仕事上どんなことによって幸福と感じ、また満足に感じたか」「どんなことによって不幸や不満を感じたか」という質問を行い、それを分析する、というものです。その結果、人々の欲求には二つの種類があり、人間が仕事に不満を感じる時は、その人の関心は自分たちの作業環境に向いているのに対して、人間が仕事に満足を感じる時は、その人の関心は仕事そのものに向いている、と結論づけたのですよ。前者は、「給与」「福利厚生」「経営方針・管理体制」「同僚との人間関係」「上司との関係など」であり、後者は、「達成すること」「承認されること」「仕事そのもの」「責任」で、ハーズバーグは前者を「衛生要因」、後者を「動機づけ要因」と名づけました。

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すごくないですか! 「二要因論」!

で、これの何がすごいのかっていうと、人間って、「本当に面白い」、っていうか、本当に「めんどくさいっ」って思うところですよ。だって、給料や労働条件が悪ければ大いに不満なのは、わかりやすいけれど、仕事に対して満足を感じる時は、給料じゃなくて。達成感だとか、仕事そのもの、だっていうのですからね。

いやいや、それは違うでしょう、給料が高ければ、誰だって満足なんじゃないですか、という人はきっといますよね、たしかに、そうですよね、たくさん給料をもらえれば誰だって満足ですよ。でも、これはそういう単純な話じゃぁないんですね。そこで問題となるのは、仕事を進めていく上での満足度、いわゆる「職務満足」のことなんですよ。たくさんお金がもらえれば何でもいいなんていうほど、人間は簡単じゃないですよ、ということです。いやいや、それでもオレはたくさんお金がもらえればいいよ、という人もいるかも知れません。そういう人には、当座はそれで良くても、いつまでもそれでいいですか?というふうに考えてみてください。一日ぽけーっと座っているだけで高給がもらえれば、もちろん嬉しいですが、それで何年も続けるのと、給料は安くても、本当に面白くて、社会を根底から支えている達成感や誰かの役に確実になっている充実感のある仕事と比べたらどうでしょう、ということですよ。やっぱりお金だ、という人もいるとは思いますけど、どちらが仕事をする上で、純粋に満足を感じるか、と考えれば、多くの人は、ハーズバーグさん、グッジョブ、ということになりますよね。

人間は本当に厄介で面白いですよ!

もう何年も前のことですが、寒風吹き荒ぶ中をジョギングしていた時のことです。近所に住んでいる、同年配の友人から、「そんなことしていて楽しいかい?」と、本当に哀れむように、尋ねられたことがありますよ。鼻水噴き出しながら走っている私が惨めに見えたのでしょう。

楽しくなんかない、私は、すぐさま思いましたよ。誰が好き好んで、寒い中走ったりするもんですか。私だって、暖房の効いた部屋でテレビを見ている方が良いに決まっていますよ。でも、人間は、腹一杯食べて、好きなだけ寝られて、という安楽な状況にもきっと慣れてしまい、それだけでは、いつしか満足できなくなる、そんな厄介な生き物です。当たり前ですけど、私たちは、牛やウマとは違うのですよ。

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キャリア形成は大切ですよ!

いいや、とにかくオレは金がほしいんだよっ!、という人もいるでしょう。そういうときもあります。でも、いつしかそれだけでは満足できなくなるのです。それが人間です。特に、仕事をする上での「職務満足」は大切です。だって、多くの人は一生涯何らかの仕事について働き続けるでしょう。人生100年時代、なんて口で言うと、かっこ良いけれど、これは誰もが「キャリア・サバイバル」を生きていかなければならない、ということです。キャリアコンサルティング、思った以上に奥が深く、これからの社会においては、ますますその重要性が明らかになっていくと思いますよ!

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